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育毛成分「ミノキシジル」とは何者なのか。 <内服型育毛剤リサーチ1>
海外の育毛剤について説明
- 2011年 更新
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ミノキシジルを始めとした海外の育毛剤について説明します。
フィナステリドそのほかについては<海外育毛剤2>にて説明します。<ミノキシジルについて>
ミノキシジル(Minoxidil )ですが、こちらは元々、血圧降下剤として開発されたものです。血管を拡張する作用があります。高血圧治療の副作用として多毛症が見られたため、育毛用として研究がなされました。 - FDA認可。入手、処方してもらうには
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FDA(アメリカ食品医薬品局、日本の厚生労働相に該当)では、育毛用の薬品として認められています。
日本では、大衆薬(薬局などで買える)としては唯一、外用薬「リアップ」が第一類医薬品としての指定を受けており、薬局で購入できます。(1%は1999年に発売、5%は2009年から登場)。 それ以外(内服薬等)では、医療機関で処方してもらう形となり、日本の薬局等では買えません。もしくは、海外にあるミノキシジル系育毛剤を、個人輸入などの形で入手することになります。
また、参考としまして、日本皮膚科学会において評価Aの成分となっています。
なお、〇〇学会などといっても色々ありますが、「日本学術会議」の協力学術研究団体 であれば、公的に益があるとみなされる学会といえます。日本皮膚科学会ももちろんそうです。そうでないものは信頼する意味は薄いです。 - 医薬部外品
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<医薬品よりは緩和であるものの、人体に対して何らかの予防効果・改善効果などを示すもの>がこれにあたります。また、薬用化粧品も、薬事法上は医薬部外品に含まれます。
育毛剤、育毛シャンプーには医薬部外品に含まれるものが多いです。医薬部外品は、薬事法第14条により、製造販売承認を取得することが必要となりますが、「販売方法」に制限はありません。
成分表示は、全成分表示が義務付けられています。一時期、化粧品と医薬品は全成分の表示が必要で、医薬部外品のみ除外となっていましたが、現在ではそういうことはありません。
※医薬部外品では、成分分量の記載は必要ありません。薬事法第2条第2項 には以下のように記されており、3が育毛に該当します。
次に掲げることが目的とされており、かつ、人体に対する作用が緩和な物であって機械器具等でないもの。
1 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
2 あせも、ただれ等の防止
3 脱毛の防止、育毛又は除毛
4 人又は動物の保健のためにするねずみ、はえ、蚊、のみ等の駆除又は防止
ただし、人又は動物の「疾病」の「診断、治療又は予防」に使用されることや、人又は動物の身体の「構造又は機能に影響を及ぼす」ことも、併せて目的としているものは「除かれ」ます。
またこれらに準じるものとして新範囲医薬部外品、新指定医薬部外品などがあり、歯周病・虫歯予防の歯磨、口中清涼剤、制汗剤 なども医薬部外品に含まれます。医薬部外品の「有効成分」について
注意すべきなのは、医薬部外品として売られている育毛剤でも、「医薬部外品としての有効成分」と、「それ以外の成分」とが配合されていることです。
前者を用いて医薬部外品扱いとすることは、実は簡単なようです。例として、なんらかの一般的な有効成分を一つ入れておけばよいからです。(例えばフケ・カユミ予防に良い成分など)
育毛剤として効果的に作用する成分、メーカーでプッシュしている成分は後者(「それ以外の成分」)であることが多くなっているのが実際のところだと感じます。
従いまして、「医薬部外品扱いだから、そうでない育毛剤より効く」ということではないです。また「医薬部外品としての有効成分」とされている成分を見て物足りなくても、余りそこを気にする必要はないのです。 - 適用、効き方
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男性型脱毛症、壮年性脱毛症が適用です。円形脱毛症といったものにはなんの効果もありません。女性にも使えますが、「リアップレディ」「ロゲイン2%」など、女性用と謳われているものを使用して下さい。また成分が母乳に移行するので、女性用の製品でも、授乳中の使用はできません。
また、比較的頭頂部よりに効果を現し、生え際、前頭部への効果がいささか低くなります。
- リアップとは?
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日本で販売されているミノキシジル製品は「リアップ」各種となっています。これは塗り薬で、スタンダードなもので1%、最大で5%の濃度となっています。「第一類医薬品」に分類され、薬剤師のいる薬局で、薬剤師の処方によって入手できます。
- ミノキシジル外用薬
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リアップX5に相当する「ロゲイン5%」、同様で塗りやすい「ロゲインフォーム5%」、安価なジェネリック「カークランド」、最大15%の濃度を持つ「ポラリス」などがあります。
ロゲインではリアップよりも安価に入手できることがメリットとなり、海外産であるがゆえの「自己責任」を負うことになります。
ポラリスなど高濃度のものでは、局所的に使うことで、特に生え際などへの効果が期待されています。
- ミノキシジル内服薬
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海外の育毛剤として「ロニテン」、そのジェネリックである「ミノキシジルタブレット」などがあります。内服薬に関しまして、国内製品としては薬局等で入手できるものは無いので、使いたい場合は海外製品を求めることとなります。
一般に、効果は外用タイプより高いとされ、容器に工夫のいる外用タイプと比べ、価格も高くはありません。
問題点としては、副作用の方も強くなりやすいということです。肌への刺激は低くなりますので、その意味では外用薬より安全な部分もあります。
- ミノキシジルの副作用
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主たる副作用は「頭皮のかゆみ」です。これは外用薬の場合結構報告があります。
他には日中の眠気や頭痛、性欲減退、体重の増加、むくみなどに加えて、胸の痛み、動悸 などがあります。
どれも軽微なもので、発症する割合は数%ですが、止めてしまった人の中では、動悸や胸の痛みを比較的聞きます。私の周囲では「動悸」によってミノキシジルの服用をやめた、という例を知っています。割合としては低いですが循環器系の不調を訴えた例が報告されていますので、それほど安易に考えて良いものではありません。
- 使えない人もいる
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医薬品ということで、やはり幾つかの条件に当てはまる人には使うことができません。
リアップX5を例にとれば、以下のようなものです。(あくまでも参考です)
「本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人。 女性。 壮年性脱毛症以外の脱毛症(例えば、円形脱毛症、甲状腺疾患による脱毛等)の人、あるいは原因のわからない脱毛症の人。 脱毛が急激であったり、髪が斑状に抜けている人。 未成年者(20歳未満)。 」基本的には、男性型脱毛症(AGA、いわゆる若はげ)に効くといえます。遺伝、加齢により徐々に薄くなってゆくタイプですね。病気や外傷による脱毛、投薬などによる一時的な脱毛、円形脱毛症などには効果がありません。
女性に向かない商品がメインですが、ロゲイン2%やリアップレディは女性をターゲットとしており、女性の壮年性脱毛症に効果を現します。
- フィナステリドとの併用
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内服薬「フィナステリド」とミノキシジルを併用する人が結構います。また、AGA治療を行うクリニックでも、症状に合わせて片方または両方を処方するケースがあるようです。
海外育毛剤において気をつけたいのは、自分の使っているもの、買いたい物が「ミノキシジル」なのか「フィナステリド」なのか、あるいは違う物かをまず把握することです。商品名だけではなく、その成分に注目してください。
これらの薬には使用量・内服量が決まっていますので、間違ってミノキシジル錠を二つ、フィナステリド錠を二つ服用するなどということは、絶対に無いように。
- ミノキシジル系の育毛剤
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・内服型 ロニテン、ミノキシジルタブレット
・外用型 ロゲイン各種、ポラリス、カークランド、ザンドロックス(現在入手できないようです)
・外用型(国内)リアップ各種次章では、フィナステリド及び他の海外育毛剤について検証を行います!

- 育毛剤の購入先一覧をまとめました
- 育毛剤の購入先を「男性用育毛剤・女性用育毛剤・育毛シャンプー・育毛サプリメント」のジャンルに分け、一般ユーザーの人気度順に一覧にまとめました。
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